六十里越峠
 

 




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六十里越峠
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2002年10月9日 チャレンジ  天候/曇りのち雨

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とりあえず距離に関しては自信はあったのだが 1人で走るとなると全然別であり、さらにこのコースはツーリング庄内200kmと比べてかなりきつい山岳コースなので不安がいっぱいだ。
先々週このコースを入広瀬の手前まで試走を兼ねて走ってきた。走行距離は160kmだった。
そこで 登りの難易度とか、食べ物補給のタイミング、地理の確認、等実際に自転車で走って試してみた。
あわよければそのまま200kmを走りきって一発で完走か! などと虫の良い考えもチョットはあった。
しかし走り出してすぐに道を大幅に間違えてしまい、その後も道が判らずウロウロすることが何度もあり、とりあえず行ける所までゆくことにした。
栃尾をすぎて入広瀬に向って走り始めた時、栃尾で食べ物を買っておけばよかったのに、その先でも買えると思い通過してしまった。
その後店がまったく無くて山の中でエネルギーが切れかけてしまった。そこで先に進むのを諦めUターンする。
幸い自販機がありコーラを飲んでカロリー補給をし、そして下りだったこともありなんとか栃尾に戻ってきた。
街中のセブンイレブンで食べ物を買い やっと救われる。
後半になってシューズの底に足が圧迫され、痛くて踏み込むのが苦痛になってきた。
こうなると走るのが楽しくない。最後のほうになると 何度も止まってシューズを脱ぎ
足をもんでマッサージした。

試走して見てこのコースで200kmを走りきるにはどうすれば良いかが だいたい分かった。
登りは確かに多いがゆっくり登れば最後まで足は持ってくれる。
食料は途中調達はあてにならないので最低限必要な分は持って行く。
雨具は必ず持つ(身体を冷やさない)。
このコースで10時間完走はきびしいので、11時間位をめどにする。
前半はペースを落とし力を温存する、特に登りで足を使ってしまわない。そして後半力が余っていたらペースアップする。
等々を参考に本番を走ることにする。



本番に向けての準備

これを見て "自分も挑戦してみよう" と思った人は参考にしてください。但し何か事故があっても私は一切の責任を負いません。あくまで自己責任で対処してくださいネ!!

まず距離を走れるようにトレーニングするのは当然なので、ここでは自転車に関しての準備ということで書きます。

日頃から手入れをして整備が行き届いている自転車であれば特別必要なことはない。
自転車はロードレーサーならベストだが、MTBでも使い慣れているなら 細いタイヤにすれば問題無いと思う。(ママチャリやシティサイクルでは無理だろう)
それより普段から使い慣れていて、10時間以上でもストレス無く乗り続けられる自転車であることのほうが大切だ。
したがって新車をいきなり本番に使うなどというのは絶対やってはいけない。

そして駆動系も本番前に交換してはダメ。

チェーン・リヤスプリケット・クランクギヤ・リヤメカ・フロントメカ等は消耗していたら早めに交換して慣らし走行をしておくこと。
慣らしの走行距離はトータルで200kmくらいもやればOKじゃないかと思う。
こまめにシフトチェンジしてすべでのギヤをまんべんなく使って馴染ませる、少しづつでよいから何日もかけて慣らしてゆく。
慣らしの距離が少ないと一見なんとも無いように見えても、200kmを続けて走った場合影響が出てくる。特に雨が降っていたりすると最悪だ。
だんだんオイルは切れ、泥水にさらされ続けて過酷な条件になって来る。
そうすると変速はしない、登りでチェーンはガッチャンガッチャン歯飛びするという羽目になり悲惨な状態になってしまう。
尚消耗したパーツを使っている場合も同じ目にあう。

繰り返しになるがMTBの場合はやはり細いスリックタイヤに交換しよう。
アベレージスピード20km以上を10時間続けるのは太いブロックタイヤでは酷というものだ。
もちろんタイヤが減っている場合は新品と交換しておく。というよりある程度使い込んだタイヤは新品に換えてチャレンジすべきだ。
もしパンクしたら大変な思いをすることになるから。

そしてこのチャレンジに絶対必要なのがサイクルコンピュータだ。
これが無ければこの挑戦は成立しないし、もし途中で故障したらそれまでの力走が無駄になってしまう。
一年以上も使っているサイクルコンピュータであれば、念の為電池を新しいものに換えてゆこう。
1〜2時間の走行なら問題はないが、10時間近くも連続使用すると電圧が下がって 表示しなくなったり、誤作動することがあるから。
そうなったら泣くに泣けなくなってしまう。
(電池交換すると今までのデータは消えてしまうので、必要であれば控えておく)
それと雨の日に走ると サイクルコンピュータとそれを保持するホルダーの間に水が入り、距離をカウントしなくなってしまう。
そしてホルダーとセンサーのコードが出ている部分も水が染み込むとカウントしなくなる。
そこで出発前にサイクルコンピュータをラップですっぽり包んでおこう。(ラップはハンドルの下までスッポリ包んだほうがいい)
さらにホルダーとセンサーのコードがでている部分にもゴム系ボンド等を塗って防水対策をしておく。

ホルダーの防水処理ホルダーの防水処理 センサーの防水処理センサーの防水処理 センサーの防水処理センサーの防水処理

サイクルコンピュータのスタート、ストップのモードは自動でなく手動にセットし、スタートと同時に押したらゴールするまでそのまま押しっぱなしでいじらない。そしてゴールしたらストップボタンを押す。(このチャレンジは休息も食事もすべて含めて10時間以内で完走するのが目的だから)


装備と携行した品物

今回のチャレンジで持っていったもの。

自転車の付属品
チューブラータイヤなのでスペアタイヤを2本 ボトル1本 ライト インフレーター(フレームポンプ) サイクルコンピュータ(念の為ラップで包んで防水対策をしておく)
使用した自転車と装備使用した自転車と装備 ラップに包んだメーター
ラップに包んだメーター


身に着けるもの
ヘルメット(必ず被る必要あり) グローブ ゴーグル(サングラス) レーサーシューズ(スニーカーでもOK) レッグウォーマー アームウォーマー ウィンドブレーカー 食料品
カロリーメイト(3箱) ゼリードリンク(2袋)
カロリーメイト カロリーメイト
工具その他
アーレンキー(5mm・6mm) タイヤレバー(2本) ニップル回し 地図


走行レポート

安田から津川方向へ向かって行くと馬下橋の500m程手前にリバーサイドというコインスナックがある。そこに車を止めてスタート地点とする。


リバーサイド リバーサイド リバーサイド リバーサイド
軽く朝食をとり着替えをするが寒いのでアームウォーマーとレッグウォーマーを着けそしてウィンドブレーカーも着る。ここだけの話だが私はレーサーシューズを履く時靴下は履かない。ノーソックスである。昔はレーサーシューズでノーソックスなんてまるで野蛮人だ! と思っていた。しかし10年程前から、運動すると靴の中で足が熱くなり痛くなるようになった。しかたなく靴下を脱ぐとだいぶ楽になる。それ以来運動する時は靴下を履かない。マラソン大会も何度か出たことがあるがノーソックスだった。

天候は曇り、予報では雨が降るということだった。ナップサックの中にレインズボンとレーサーパンツの予備、食料、デジカメ、そしてなぜかジョギングシューズを入れて(先々週走った時足が痛くなり踏み込むのが苦痛だったので万一の為)6時35分にスタートする。
馬下橋から村松へ続く道馬下橋から村松へ続く道 村松の街中村松の街中
まずは馬下橋から290号線に入り村松へ向かってひた走る。しばらくして暑くなって来たので村松の街中へ入る手前でウィンドブレーカーを脱いだ。
村松の街中の道路は卍型の変形カーブが多く特徴のある街並だ。急がずゆっくり走って安全走行をする。

加茂への標識見落した加茂への標識
村松を抜けて加茂方面へ向かってしばらく走って行くと まったく普通の交差点がありその信号を左折する。道幅はあまり広くないので国道らしくない。「中野橋交差点信号」の標識と「須田医院」の緑の看板があるので確認する。(スタートから14.8Km)先々週走った時 間違えてここを直進してしまい、大沢峠を越えて田上まで行って また戻るという大失敗をしたばかりなので気を付けていた。

国道らしからぬ細い道を走ってゆくと坂道が現れ始め徐々に登って行く。だんだん山間部へ向っていることを感じさせる。
冬鳥越峠へ続く道冬鳥越峠へ続く道 電車の車両電車の車両 下田への標識下田への標識
いつのまにか道は広くなっていて、そして「冬鳥越」という峠を越える。峠の左側にスキー場がありその駐車場から一段高い丘にアンティックな電車の車両が置かれていた。
快適な下りもあっという間に終りまもなくT字路にぶつかる。そこを「左・下田 右・加茂 」の標識に従って左折、下田方面へ向う。

しばらく走ってゆくと下高柳に入り信号を右に回る。(直進と右折のT字路)以前車で下見をした時 標識を見落とし、間違えて直進してしまったことがあるので気をつけていた。ここには標識があるので見落とさなければ大丈夫だ。(スタートから27.1Km)
川を越えるとすぐに「目黒食品」の看板がありそこをすぎると「楢木峠」の登りが始まる。
楢木峠の登り楢木峠の登り 下田村の看板下田村の看板 下田の道路下田の道路
広くて直線的な坂道を軽いギヤで体力を温存しながら登って行く。かなり長い間登りが続くので、登りながらカロリーメイトを一袋(2ブロック)食べる。峠を越え一気に下り終えると鹿熊川沿いに緩やかな起伏とカーブが続く道路になる。まだまだ余裕があるので景色を楽しみながら快調に走る。そしてもうひとつの小さな峠「鹿峠」を越えると下田の街に入る。鹿熊川沿いに鹿峠があるなら熊峠は無いのかな?などと考えていた。

笠掘・栃尾-289号線笠掘・栃尾-289号線
下田の街に入る手前のT字路で「笠掘・栃尾-289号線」と書いた道路標識があり、一瞬 おやっ! と思ったがそのまま笠掘・栃尾方面へ進む。
少し走ると「290号線」の標識があり安心する。帰ってから調べたら「290号線」と一部共用している区間があることが判った。「289号線」は難所の八十里越に続く道路だ。

街に入ると何回か左折、右折があるが「290号線」もしくは「栃尾・守門」方面の標識に従って走れば間違うことはないはず。標識の無いT字路もあったがそれは左折、つまり山のほうへ向って走ればよい。下田の街中から郊外に続く道は狭いのとあちこち工事をしていたので走りずらかった。
狭い道を走って行くと直進と左折のT字路がありここを左折する。標識を見落としたのかそれらしいものは無かったが交差点には「新潟スプリングCC・三条ゴルフコース」の赤い立て看板がたっていたのでよく判る。前回走った時はちょうど工事をしていた為 どっちへ行ったらよいか判らず、行ったり来たりしたあげく直進してしまった。結局人に尋ねて戻った場所なので今度は注意して見ていた。(スタートから42.7Km)

下田から栃尾へ続く道路下田から栃尾へ続く道路 人面トンネルから見た峠人面トンネルから見た峠
栃尾に向かってしばらく走ると再び長い登りが始まりトンネルまで続く。「人面峠」(ひとづら)というらしい。トンネルはかなり長いが照明があるので安心だ。
そして一気にくだるとその後もアップダウンを繰り返しながら栃尾の市街地へ入って行く。

290号線はどうも分かりにくいので道路標識は確実にしっかり見て走らないと。もし不安だったらそのまま進まないでちゅうちょせずに道をたずねよう。間違ったら大変な目にあうから。

栃尾の街中には2本の川が流れており その川を横切る度に頭が混乱して訳が判らなくなってしまう。
栃尾市街に入ったら「道の駅」へ向って走れば分かり易い。もしくは守門方面へ。
街中ではジャンボ油揚げの店があちこちにあるが 立ち寄ってはいられないので素通り。
道の駅の看板「道の駅」の看板 ジャンボ油揚げの店ジャンボ油揚げの店 栃尾「道の駅」栃尾「道の駅」
栃尾「道の駅」はとても大きくて立派な建物だ。ここで一休みして自販機で飲み物を買い 持って来たカツサンドを食べるが二切れのうち一切れ残した。今の時刻は9時30分。

栃尾を抜け守門へ向かって走り始めると再び緩やかな起伏とカーブが続く道路がしばらく続く。そしてまもなく長い登りが始まりなかなか終らない。
このあたりからなんとなく雪国の雰囲気が感じられるようになってくる。日本一うまい米はこういう山間地で手間ひまかけて作られているのかー!!と感心する。
守門村の棚田見事な守門村の棚田 かまぼこ型の小屋かまぼこ型の小屋
かまぼこ型の小屋と傾斜のきつい民家の屋根が目につくようになる。そして雪崩れから道路を守る為 「スノーシェッド」と名づけられたトンネルのようなアーケードが出現し始める。
飽きるほど登り続けて行くと「石峠トンネル」という長いトンネルがある。1.1kmもあるが照明は明るく路面は良好なので問題は無い。やっと「石峠」に着いてホットする。




石峠トンネル石峠トンネルの中 石峠トンネル石峠トンネルの出口


苦しんだあとには楽しみが待っている。長くて直線的な道を一気に駆け下り しばしスピードを堪能する。そしてしばらく走るとついに252号線にぶつかる。長い長い290号線もこれでやっと終わりだ。(時刻は10・30分)
上条のT字路を左に進むといよいよこのコース最大の難所、「六十里越」だ。ここまでくるとさすがに豪雪地帯と思えるようになってくる。
さっそく登りが始まり少し登った所でスノーシェッドが見えた。それをすぎると登りは終り「池の峠」に着く。そこには「鏡ヶ池」というきれいな池がある。
鏡ヶ池の駐車場鏡ヶ池の駐車場
ここは公園のようになっていて広い駐車場にレストランがありそして旗がたくさん立っていた。この先トイレと水道は無いので用足し、ボトルの水補充をしたい人は忘れずに。

池の峠をあっという間に下り終えるとあとは「六十里越トンネル」まで長い長い登りが延々と続いてゆく。 このあたりから 腰の下の尻に近い所が少し痛みだす。最初からギヤは一番軽くして体力を温存しながら ゆっくりと登ってゆく。スノーシェッドが多くなり長さも長くなってくる。スノーシェッドはトンネルと違って光が射し込むのでライトはいらないし、車が近づいてもトンネルほど爆音はしないのでたすかる。
只見線の線路と平行しながら山の合間をすこしづつ登って行く。

只見線の線路只見線の線路 只見線の線路只見線の線路


大白川駅をすぎると、この先峠を下って田子倉ダム駐車場まで民家も自動販売機もなくなってしまうので、食料や水はこの前までに手当てをしておきたい。
大白川駅からはだんだんと登りがきつくなり、山の奥深くに入ってきている感じになってくる。
それでもまだこの辺では登りの緩い所もあり、その奥の登りっぱなしで休めない所に比べれば楽である。


ここから先はやたらとスノーシェッドが多くなり豪雪地帯特有の景観で圧倒されるものがある。なんだか山をえぐり取って造った非難用シェルターの中を走っているようだ。
シェルターのようなシェッドシェルターのようなシェッド
シェルターのようなシェッドの中で写真を撮るため止まった。しかし思ったよりも登りが急だったので 再スタートで自転車が前に走らず転びそうになる。
もくもくと登り続けて行く毎に だんだん登りが急になり、終わりの無い登りにうんざりしてきた頃「福島県まであと5km」の標識を発見。「やったー」と喜ぶが、しかしここからが一番きつい登りの始まりだった。
つづら折れの急坂が峠のトンネルまで続く。まもなく汗がポタポタ落ち始めるが自転車にしがみついてよじ登って行く。
ところでこのつづら折れの道路は道幅がけっこう広く、舗装状態も良好で山奥の三桁の国道にしては大変よく整備されている。したがってヘアピンカーブのRも大きくそしてコーナーとコーナーをつなぐ直線がけっこう長いので時折通る車がスピードを落とさず すっ飛ばして来る。 とくに大型のトラックは爆音をあげて直線で加速して登って来るので怖い。
六十里越トンネル六十里越トンネル


何度もヘアピンカーブを登り切ったところでようやく六十里越トンネルにたどり着く。 腰の下の痛みは変わらずだがそれ以上悪くはならないので大丈夫そうである。トンネルは直線で照明もあるので走りやすい。
トンネルを抜けると福島県の標識があった。道は緩やかなアップダウンがあるが徐々に下って行く。意外なことにいたる所で路肩工事をやっており、重機が動き回っていて山奥の静けさがさっぱり感じられなかった。
そしてしばらく走った所に六十里越峠開通記念碑という石碑がある。ここが今日の折り返し地点だ。スタートしてから約100km地点になる。(99.28km)



六十里越峠開通記念碑六十里越峠開通記念碑 六十里越峠開通記念碑六十里越峠開通記念碑 記念碑の前でパチリ記念碑の前でパチリ

出発してから5時間30分かかっていたが帰りは下りがメインであることを考えると、なんのトラブルも無ければ今来た道を5時間以内で帰れるはずだ。
この場所は晴れていれば息をするのを忘れてしまうくらい 素晴らしい景色が見える所だが、あいにく今日は小雨が降る天気で見晴らしは悪い。ここでさっき残したサンドイッチを食べる。そして写真を何枚か撮っているうちに体が冷えてきて寒くなってきた。風が出てきて雪がチラチラ降り出したので慌てて出発することにし ウィンドブレーカーを着て、今来た道を引き返す。
記念碑からの見た景色記念碑からの見た景色 記念碑からの見た景色記念碑からの見た景色 六十里越トンネルから新潟県側を見る六十里越トンネルから新潟県側を見る 六十里越スノーシェッド六十里越スノーシェッド

六十里越トンネルを越え苦労して登ってきたつづら折れのカーブを延々と下ってゆく。
大型トラックが爆音をあげてセンターラインを超えてコーナーに突っ込んできたのでヒヤッとした。運転手もまさか自転車が下ってくるとは思っていないのだろう、慌てて急ハンドルをきっていた。
ヘアピンカーブのバイクヘアピンカーブのバイク ヘアピンカーブヘアピンカーブ ヘアピンカーブヘアピンカーブ ヘアピンカーブヘアピンカーブ

このつづら折れの道路は車のスリップ防止の為か、一面に細かい縦溝がついていて下りではどうもハンドルをとられるような気がして不安だ!
勾配が急なのでコーナーのだいぶ手前から腕をつっぱりかなりの力でブレーキレバーを握っているので腕と指が疲れてくる。
つづら折れのカーブを下ってゆくと冷たかった空気がだんだん暖かくなってきた。そして手足がポカポカしてきて緊張していた気分が和らいでくる。
つづら折れの急坂カーブが終わりここからはスノーシェッドが点在するジェットコースターのような長い坂道を延々と下ってゆく。
スノーシェッドのなかはカーブしてうねっておりバンクが付いている。
対向車は(特に大型トラックが怖い)かなりのスピードで登ってくるし、こっちはカーブで自転車が傾いているのでなんか頭の上に車がかぶさってくるようで怖い。
ある程度下ってスノーシェッドが殆んど無くなってくるとようやく快適なダウンヒルを楽しむ余裕が出てきた。
しかし峠で降り出したみぞれは雨に変わり最初の頃は小降りだったが、止むどころかだんだん雨足が強くなってきてタイヤから水しぶきがあがるようになってきた。
そこで鏡ヶ池の駐車場に着いた所で雨宿りを兼ねて小休止することにした。ここでサプリメントドリンクを飲み サンドイッチを食べる。
かなり大休止になってしまったが結局雨は変わらず降り続いているのでしかたなく出発することにした。この調子では5時間では帰れそうもない雰囲気になってきた。
これから先は腰の具合を診ながらペースアップしてゆくことにする。
平地では結構踏み込んで走れるが登りになると痛い。とても踏ん張ってペダルを踏めない。
しかたなく登りはペースダウンして一番軽いギヤを使いゆっくり走る。その代わり下りと平地は一生懸命走ることにした。
しかしこのコースは峠が多い。ちょっとペースが上がり調子が出てきたと思うと登りが始まりアベレージ(平均速度)がなかなか上がらない。
あいかわらず雨は降り続いているので水しぶきをあげながら走っているが、暑くなってきたのでウィンドブレーカーを脱いだ。
走りながらカロリーメイトをいくつも食べ、夢中で走っているうちにだんだん調子が出てきた。そしていつのまにか腰の痛みは消えていた。
前半抑えて走っていたので脚力は充分に余っている。
ギヤをかけてグイグイ踏み込んで走る。雨は益々強くなってくるが、こっちはもう絶好調で捕りつかれたようにもくもくと走り続けている。
ずぶ濡れになっても一生懸命走っているので全然寒くは無いが、サングラスをかけていると暗くてかなり視界が悪いので外すことにした。
外したとたん夕方のように暗かった世界が突然ぱっと明るくなった。「なんだ まだ昼間なんだ!」と安心する。
しかし今度は雨が目に入るようになり、前をよく見れなくなる。こんな時はクリアレンズのサングラスがあると助かる。
結局メガネを外しても視界は悪いままであった。
そのせいか、走りに夢中になり過ぎたせいか、道を間違うという大失敗をしてしまった。
右折するべき所を直進してしまい 加茂の街中まで行ってしまった。
間違えたところ間違えたところ
なんとか10時間で完走出来そうだと思って集中して走っていたのがこれで完全に無理となってしまいプッツリと糸がきれてしまった。
がっかりして今来た道を力無く戻って行った。4.5km程戻ると間違えた分岐点に着いた。
結局9kmほど回り道をしてしまったが考えていたほど間違えた距離は多くなかった。
そこで気を取り直しとりあえず10時間30分でゴールを目指すことにして再び集中して走り始める。
3時間近く頑張って走り続けているので苦しいが、脚は依然快調に回っているので我慢がまん! ただ雨が目に入るのが困る。
村松の街に入りここでペースをおとす。やっと息をつけたのでストレッチングしながら走っているとやはりかなり疲れを感じる。ここはゆっくり走りカロリーメイトを食べ息抜きをする。
そして街を抜けるとゴール地点までは後わずかしかないので残る力を出し切るつもりで目一杯走った。
ようやく馬下橋が見えるともうゴールのリバーサイドまで500mというところなので、無事走り終えたという安堵感と満足感で一杯になった。
そして車に戻った時は、雨はどしゃぶりのように降っていてずぶ濡れだった。
サイクルコンピュータの表示は 距離「207.05km」 所要時間「10時間31分59秒」となっている。したがって平均(アベレージ)スピードは「19.7km/h」だった。
サイクルコンピュータサイクルコンピュータ サイクルコンピュータサイクルコンピュータ

かなりハードな山岳コースであり、そして帰り道はずっと雨だったり、道を間違えたりと、けっこう厳しい条件だったにもかかわらず ほぼ20km/hに近いアベレージがだせたことは、自分としては満足な結果である。
したがってこのチャレンジは大成功だったといえる。
そして さっそく次回のチャレンジを考えていた。今度は折り返しではなく奥会津を通り抜けて柳津から49号線に出て、ぐるっと1周回ってこよう!
たぶん250kmくらいの距離があるから、13〜15時間ほどかかるだろう。そうなると一番日中の長い6月前後がいいだろう。
「よっしゃ、来年はこれにきまりだ!」ともうその気になっていた。





d date

走行距離-207.05km ・ 全所要時間-10時間31分59秒 ・ 平均時速-19.7km/h ・
休憩時間-1時間07分 ・ 実走行時間- 9時間24分50秒 








 

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